当社に寄せられたメールの内容です。
差出人:同業者 M様
私が名人と知り合ったきっかけは名人が溶接したパネルを旧車ミーティングで拝見して
『こんな溶接出来る人ってこの世に存在するんだ』と思い名人とお話ししたのがきっかけです。
それから私の、溶接練習の日々がスタートしました。一歩とは言わず半歩でもあやかりたいと
時間を作り指導を受け精進していますが、まだまだ納得の域には到達出来ずに、
もがき悩んでいる最中です。
そんな中でDVDを拝見して、やはり今の時代に名人のような人間は、もう現れないと思います。
あんなにハンマーと当盤を駆使して作業する事は今の普通の町にある板金塗装工場では
ないと思います。なぜならFrフェンダーなどを修理しようとして仮に叩いて直してくれ
と言われて、チヨット損傷が酷いフェンダーなどは金額にして1万6000円修理費に
お客様から頂こうとしても、新品のフェンダーが今の時代は1万6000円と値段が
安い為に、ハンマーと当盤を使ってフェンダーを叩いてお灸をすえるような仕事からは
遠ざかっているのが現実です。
その為、今の職人はフェンダーなどを何時間掛かってもいいから叩いてと言われても
叩ける職人は居ないと思いますし名人のような技術力を職人は中々お目にかかれません。
特に、リヤー周りはスポット溶接の為板金作業が多くなります。
だから、このDVDはプロの目から見てもレベルが違いすぎて凄過ぎて何も言い様が
有りません。DVDの感想を何か一つ言えといわれたら、見ていて息を呑むようだとか、
自分があの作業をしたら仮にあんなに綺麗にパネルを製作できたとしても、
パネルとパネルを合わせてハサミで切ったらピッタリと隙間を合わせる事が
出来ないと思うし、ピッタリと隙間を合わせる事が出来たとしても溶接が出来ないし、
と思えば思うほど、あのDVDは『レベルの違い』を実感することが出来ました。
DVDで見ると簡単に溶接していますが実際にやってみると、
まず仮付けの際、狙った所にしかも名人の様に鉄板に熱を加える時間を最小限にして
付ける事さえ出来ないのです。それが出来るように成ったとして仮付けをして
ハンマーと当盤でならすと溶接したはずのパネルが剥がれて来てしまい、
やっと苦労して仮付けしたのも水の泡と成ってしまいます。
溶接が出来る様に成れば板金もうまく進行して、修正の早道と言うことが理解
出来るまでに成りました。これがギターの神様エリック,クラプトンのスロー
ハンドみたいに簡単そうに見えてやってみると全然出来ない。全く無駄な動きが
なくスムーズだからゆっくり指が動いて見える。同じく、名人の手も、
スローハンドです。DVDを見て凄いと思った人は自分で溶接だけでもやってみれば
次に見た時よりもっと臨場感溢れて見る事が出来、最初見た時よりも10倍楽しく
又、10倍以上の、レベルの高さを実感出来ると思います。
私も、勝手に名人の一番弟子を目指しながら時間が思うように取れずイライラと
頭に気ながらの、毎日をすごしています。
溶接を平らにならすコツ、及びポイントを習得することも、名人考案の当盤、
ヤスリハンマーとの出会いがなかったらこの様な素晴らしい作業を目にする事も、
そして指導を受けることにも巡り会えなかったと感謝の一言に尽きます。
近いうちに又伺います。今後とも、ご指導宜しく御願いいたします。